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迷惑メール(SPAM)


◆タイプ 勧誘手段型
◆勧誘方法 不特定多数に商業用メールを送信する
◆ターゲット 不特定多数
◆クーリング・オフ


 電子メール(Eメール)を使用したダイレクトメール。SPAMという缶詰会社にその名が由来するが、この会社が最初にそういうメールを出したからというわけではない。同社がくどいCMを流したのがきっかけらしい。単に不特定多数にメールを送りつけることを差すのではなく、商業的な内容(つまりは差出人に利益をもたらす)を特にSPAMという。
 コストがかからないし allアドレス(あるプロバイダ全員に送信できるアドレス。プロバイダがユーザーに対し通達を出すときなどに利用されている)やCC、BCCを利用すれば1文書を送信するだけで多数の人あてに届くので、あまりにも手軽に利用されている。
 しかし、受け取る側にしてみれば、そんなメールをサーバーから引っ張り出しのに時間もかかるし、通信費もかかる。えらい迷惑であることこの上ない。またそういうのに限ってファイルサイズが巨大で、ダウンロードに余計な時間がかかってしまう。これだけでも被害といえる。
 今なお続いているのが、ねずみ講メールだ。そろそろなりをひそめたかなーと思うのだが、新規でインターネットを始める人も増えているのでその分被害者が出るようだ。
 こういったSPAM行為は、大部分のプロバイダ規約で禁止行為とされているが、中には面倒くさがって何の対処もしない「ごろつきプロバイダ」も存在する。共犯扱いにしてもやむを得ないだろう。

 他に、
チェーンメール
 他の人に同じ内容のメールを出せという趣旨のもの。不幸のメール(不幸の手紙の電子メール版)や幸福のメール(幸せの押しつけメール)、偽のウイルス情報などがある。
 受け取った人が「善意」で他人に送信してしまうところがたちが悪い。
 また、2000年5月に話題となったウイルス「I LOVE YOU」(カテゴリ上は悪質なプログラム)は、メールに添付されて送られてくる。このファイルを実行させると即座に感染し、特定の種類のファイルを破壊する。さらにメールソフト「Outlook(Outlook Expressではない)のアドレス帳に登録されている人へ同様のウイルス付き添付ファイルメールを転送扱い(fw:)でばらまく。この繰り返しでチェーンメール化していく。ウイルスを作った犯人は逮捕されたが、ウイルスはなくならない。被害者が加害者になる可能性も否定できなくなった。

メール爆弾(メールボム)
 特定のメール郵便受けに、数百から数千ものメールを送信するというもの。掲示板で喧嘩になったとか、中傷されたとかで気分を害し、報復措置としてメール爆弾を送りつけるのが主。アンダーグラウンドでは差出人がばれないように、メール爆弾を送りつけることができるソフトも出回っている。最近は、個人的恨みよりも「こいつうざいからボムしとくか」という感じで気軽にメール爆弾を出すものも増えている。

ナンパメール
 女性のユーザーに対し、卑猥な内容の文章を送りつけること。特に顔写真を公開している女性のホームページに対して多い。発信人は容易に特定できるのだが、よほど精神がタフか熟達した人でないとホームページ閉鎖にまで追い込まれることもある。
 これが嫌で、男の振りをしてネットに参加している女性もいる。

 とはいえ、ネットの世界では性別の特定もほぼ不可能である。中には、男性が女性を騙って(ネットオカマ)「メル友になりましょ♪」といった旨の書き込みをし、男性からナンパメールをもらうと、アドレスから何まで全て掲示板上でさらし者にしたというのもある。
 ネットを通じて結婚、という美談が語られて映画にもなったし、やらせバラエティー番組でも同様の企画があったがために、それを夢見て(狙って?)手当たり次第にナンパメールを出すのはいかがなものか。
 対処法としては、直接差出人に抗議するのは賢明ではない。差出人は何らかの反応があることを喜ぶし、他人をかたってメールを出している可能性もあるからだ。
 よほど悪質でない限り、差し出しメールサーバーは特定できる。
 先日、SPAMについて相談があったので、その回答をそのまま書いてみることにする。
 全ての情報はヘッダにある。メールソフトによってまちまちだが、大抵のメールソフトは表示することが出来る。無理だったら、テキストファイルではなくメール形式そのままで保存する。そして、秀丸やEmEditorのようなJISコード対応エディタで開く。そんなものないというならば、メモ帳でも可。2バイト文字(日本語)は化けるが、ヘッダは1バイトアルファベットなのでヘッダだけ見る分は問題ない。
 ちょうど良いサンプルが届いたので、それをネタに……もとい、教材に解析していこう。

 本文に関しては、見飽きた方も多いと思うので、別ページにリンクした。  ==> 本文

Received: from po.harenet.or.jp (po.harenet.or.jp [210.167.64.211])
by mail.ask.ne.jp (8.9.3+3.1W/3.7Wpl2-JK.ASK) with ESMTP id IAA03065;
Sat, 20 Feb 1999 08:09:25 +0900 (JST)
(envelope-from sues@po.harenet.ne.jp)

 赤字がドメイン名になる。ここはある方法を用いれば偽造できる。( )内は実際につないだドメインになる。両者とも同じなので、偽造はされていないことが証明される。晴れの国ネット(岡山県倉敷市)の差出メールサーバー(以下SMTP)から差し出されたことになる。そして私が加入しているアスクネット(アドレスは非公開のはずなのだが)の受取メールサーバー(POP3)に出されたということが分かる。
 抗議……というか連絡をするのであれば、ここのプロバイダ「晴れの国ネット」に行うことになるわけだ。


Received: from ---- (kias01ppp068.harenet.or.jp [210.167.65.75])

 「受取人」の欄にアドレスを記入しないとき、このような表示になることがある。BCC(BLIND CARBON COPY: 複数宛てに同一のメールを出すとき、受取人には他の誰にメールを出したのか分からないようにする方法)で出したとも考えられる。少なくとも、複数の者に対して同じメールを送信したことは分かる。


    by po.harenet.or.jp (8.9.1a/3.7W/Harenet) with SMTP id XAA13795;
    Fri, 19 Feb 1999 23:08:13 GMT
Message-ID:<012b01be5c5c$e9127480$4b41a7d2@---->
From: "NEWAYS" <sues@po.harenet.ne.jp>

 差出人の欄は、メールソフトでいかようにでも書換可能。あまり参考にならない。


To: <sues@po.harenet.ne.jp>

 受取人。本来は私のアドレスがここに書かれるのだが、BCCで差し出すと、差出人のアドレスが表示されてしまう。
 ここのアドレスもメールソフトで書き換え可能。


Subject: =?iso-2022-jp?B?GyRCJTUlJCVJJVMlOCVNJTkkTiQ0MEZGYhsoQg==?=

 件名。日本語は化ける。


Date: Sat, 20 Feb 1999 08:07:43 +0900
MIME-Version: 1.0
Content-Type: text/plain;
charset="iso-2022-jp"
Content-Transfer-Encoding: 7bit

 文字コード情報。


X-Priority: 3 X-MSMail-Priority: Normal

 メールソフトで見られる「重要度」。


X-Mailer: Microsoft Outlook Express 4.72.3110.5

 差出人が使用したメールソフト。

 というわけで、ヘッダには様々な情報が格納されている。
 もちろん、悪質な差出人はこの情報を意図的に隠したり書き換えたりしている。また、SPAM送信サーバーがSPAMを主宰している会社のものであれば為すすべがない。

 プロバイダによっては、特定の場所から来たメールはシャットダウンできるようにもなっている。また、Infoseek mailYahoo! mailなど無料メールアドレスや転送メールアドレスを取得し、プロバイダからもらったメールアドレスは一切公開しないというのも対策法の一つである。
 あまりにもSPAMが多すぎたら、そのメールアドレスを捨ててしまえばよいのだから。


関連記事: 「マルチ商法(ねずみ講)」
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